人類最強の兵士概論

※以下、進撃の巨人本編のネタバレが含まれますのでご注意ください

 

 

 

進撃の巨人はコミックス、電子書籍の累計発行部数が1億冊を突破した別冊少年マガジンで連載中の漫画である。作者は諫山創(いさやま はじめ)。この進撃の巨人がデビュー作であることは広く知られ、それがまたこの進撃の巨人という漫画を世に知らしめることの1つの要因ともなっている。

 

その進撃の巨人の中に登場するキャラクター、リヴァイ兵士長 (以下、兵長)が、圧倒的人気を誇っているのはもう周知の事実であると思う。何を隠そうこの僕自身も進撃の巨人を読み、兵長のかっこよさに胸を打たれてしまったその1人である。

 

しかし、まだ進撃の巨人を読んだことがなく、「リヴァイ兵長って聞くけどどんな人なの?」と思う方もいらっしゃると思うので、今回はただただ兵長のことについて語ることにする。

 

▪️リヴァイ兵士長とは

まず兵長を知ってもらうに当たってプロフィールを以下に示してみた。

・身長 160cm

・体重 65kg

・誕生日 12/25

・役職 調査兵団兵士長

・年齢 30代半ば~後半

・性格 潔癖症、口調が荒め

・好物 紅茶

 

まずこのプロフィールを見て思うことは

「え?チビデブじゃね?」ということかもしれない。確かに数字だけ見れば160cmしかないくせに体重が65kgと、かなり肥満体型な、およそ人類を任せて良いような人物には見えない。しかし、そこは人類最強。あくまでもこの体重は筋肉によるものであり、脂肪と呼ばれるようなもので覆われてしまっている訳では無い。決してネットの世界で幅を利かせ早口で自身の得意分野をまくしたて、マウントを取って「俺人類最強!」のように言っている訳では無いことをわかって欲しい。

 

次に誕生日は12/25とクリスマスの日そのものである。なので当日はTwitter上でも、クリスマスを祝う声と同時に「リヴァイ兵長生誕祭」として絵だったり、思い思いの祝福の言葉が乱立をしている。今年も彼女が出来ずにクリスマスを迎えてしまった…というような男子諸君も「別にいいから!今日はそういうんじゃなくてリヴァイ兵長の誕生日だから!」と言えば多少は気が紛れるかもしれない。まぁ、そう言っているうちは恐らく彼女というものは出来ないということも心しておいて欲しいが。

 

そして次は性格面である。元々兵長は地下街の出身であり、裕福な育ちとは無縁であったことから口調はかなり荒々しく、そして汚い。どこぞの海上レストランのコックかのごとく、クソ、クソと言いまくる。だがしかしそのように口調が荒々しいとはいえ、実際のところ冷酷という訳でもなく、部下のことを思いやり、上の決定にも素直に応えるなど進撃の巨人という作品全体を通してみてもかなりの常識人の部類には入る。兵長自身も自分が口調が荒いということは重々承知しているらしく、口が悪いだけだから誤解するなといったような発言もしている。そして意外と結構喋る。(本人談)

更にもうひとつ、兵長の性格面で欠かせないポイントとして潔癖症というものがある。元々地下街という汚い場所に住んでいたせいか、汚いものが大嫌いであり、それを解消するための掃除自体も好きであるらしい。「掃除で1番欠かせないのは雑巾だ」と言ってのけたり、巨人との戦闘中であっても巨人の返り血が付いてしまったりするとハンカチで拭いていたりする。しかし、倒れ、死にゆく仲間の血まみれの手は躊躇いなく取り、最後の労いの言葉をかけたりもする。マジかっけぇ…

 

▪️戦闘能力

さて、簡単に兵長のことについて知ってもらったのだが、一番特筆するべきポイントはその戦闘能力にある。初期の段階で「あの人は人類最強の兵士だ!」と明らかに噛ませのような紹介をされたにも関わらず、2020年9/10現在コミックス第32巻まで発売されている中において確かに人類最強、ないしは作中最強レベルの実力を保持している。マジかっけぇ…

その戦闘能力に関しては「一個旅団並」というよく分からない表現が作中でもなされているが、この一個旅団並というものはなんと、兵士4000人分である。エレンの幼なじみであり、同じく高い戦闘能力を誇るミカサは兵士100人分との評価がされているので、兵長ミカサ40人分であるということが単純計算で分かる。どうなってるんだ…?

 

実際の作中における戦闘を挙げてみると

・他調査兵団兵士たちがなすすべ無くやられて行った女型の巨人を1人で身体中を切りさばき、ダウンを取る。

 

・対人に特化した戦闘集団に完全な奇襲を受けた状態で12人を殺害し、返り討ちにして危機を脱する。

 

・こちら側の命を賭けた奇襲とは言え、獣の巨人に真っ向から立ち向かい、相手に何もさせず完封。そして逃げた獣の巨人を追い、立体機動に向かない平地で15m程度の大型巨人の群れを全てなぎ倒す。

 

・立体機動にむいた森の中ではあるが、30人の仲間達が一斉に自身を狙う巨人と化して襲ってくるものの、その30体の巨人(なんなら普通の巨人よりも素早く手強い個体)全てを1人で倒し、かつ、再び逃げた獣の巨人に真っ向から(なんなら獣の巨人側がビビっていた)対峙しまたしても完封。

 

と言ったように明らかに常軌を逸した戦果を残している。とりあえず兵長が戦えば負けないと思ってもらえればそれでだいたい合っているし、なんなら活躍させすぎないように作中でもデバフをかけられてさえいる。(仲間を助け足をくじくなど)

そもそも、一番巨人と遭遇する調査兵団であっても「極力巨人とは戦わない」というものが原理としてあり、実際戦うときであっても2人1組あたりで巨人の対処をしているパワーバランスの中でこの160cmのおじさんは上記のようなことをやってのけているのである。マジかっけぇ…

 

▪️まとめ

というわけで、簡単ではあるが兵長について色々書き綴ってみた。兵長のことを「クール」、「非情で冷酷」、「キザ」みたいな感じに思っている世間の進撃の巨人、ないしはリヴァイ兵長のことを知らない人達に実際は「熱く」、「とても仲間思い」で、「潔癖症でなんなら少し抜けてる」ような可愛いおじさんであるんだよと少しでも伝えられたのであれば、この拙い文章を書いた甲斐もあるというものである。そして、進撃の巨人という作品はもう最終回を迎える直前であるということが明示されているため、今のうちに漫画を買って読むことをオススメしたい。そしてこの進撃の巨人という漫画に心臓を捧げる兵士になってもらいたい。そう切に願う。

 

それではこの辺で、「心臓を捧げよ!